• 山田

「パターン認識」ってどのようなことをやるのですか?というご質問にお答えします。

更新日:2019年11月12日

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12月から始まる、「パターン認識でクリニカルリーズニングを学び問題解決能力を鍛えよう!」ナイトセミナーで学ぶ、「パターン認識」について、もう少しわかりやすく説明してみますね。(^o^)


パターン認識を原理的に理解するのは結構ややっこしいので、もし学習されたい方は下記の書籍なんぞをご参考ください。


「パターン認識」は、私達が常日頃行っている、「意思決定の基礎」」と位置づけられています。


例えば、「雨が振りそうだから傘を持って出かけよう」という「意思決定」をしたとします。

そこには、「朝の天気予報で降水確率50%、といっていた」とか「曇り空で今にも降ってきそう」とか「すでに小雨が降っている」なんて状況があります。

そんなときに、「傘を持って出かける意思決定をする”情報収集”と”未来への予測”」が「パターン認識」です。


もちろん、「俺は地下鉄乗り継いで、ほとんど外歩かないから傘いらないや!」って選択をする方も、「このくらいなら濡れても平気だし、傘持って出かけるの面倒だからいらない」って選択をされる方もいるはずなので、同じ情報を得ても100%全員その行動を取るとは限りませんので、「パターン認識」は統計的な確率論であると言えます。


クリニカルリーズニングとは、「目の前の患者さんが呈する姿勢や動作のパターン情報(このパターンはあくまでも動作の形という意味のパターンね?!)などから一定の未来予測(3単位運動療法したあとの結果予測)に至る、セラピスト側の意思(問題点の抽出、治療方針、今日の目標、どのような目標立て、環境設定、手段を使うかなど)を決定する」臨床推論です。


ですから、「経験が豊富なほど、選択する情報量と情報を絞り込むための思考過程」が整理されているので、「パターン認識」という技術(経験則)を効率よく使ってクリニカルリーズニングを行うので新人よりは「出来るセラピストに見える」わけですね。


ナイトセミナーでは、この「パターン認識」つまり、「講師の経験値」をまるごとコピーしちゃおうって方針なのです。

例えば、「上肢がこのパターンの場合、脊柱はこのアラインメントを呈し、支持基底面との関係はこうなっている」をまるごと記憶しちゃうのです。

もちろん、後日、ご自身で経験を積んだ後、「講師はああ言ってたけど違うんじゃね?!」的な修正は必須ですよ!

しかし、講師の解釈にダメ出し出来るようなったら一人前。それまではこのノウハウが活きるはずです。

図で表現するとこんな感じです。





「これじゃあ、普通の研修会と何が違うんだ?」って疑問が出てきますよね?!^^;


以前のナイトセミナーでは、経験値を増やすために、「自分で考える」ための時間を設けていましたが、そのやり方ではなく、「パターン化された経験値をまるごと知識として(データベースをコピペする要領で)覚え込んじゃおうって」、マニュアル化した内容にしちゃおうって魂胆です。^^;


「マニュアルに頼っていたら一人前のセラピストには育たない!」というお叱りを受けそうですが、僕はそうでは無いと思っています。


右も左も分からずに、回復期でさながら流れ作業のように理学療法、作業療法と称して、「麻痺側のことも、支持基底面などの運動力学要素も、認知機能や外部の情報をいかに活かすかも考慮せず、ひたすら寝返り起き上がり、立ち座り、歩く練習をしているだけでは患者さんが自身の潜在能力を発揮する機会がなくなってしまう。なら、ある程度マニュアル化出来る部分はマニュアル化してそこから先にもっと勉強できる機会を増やしたほうが医療現場が楽しくなるのではない?」と考えるからです。


「~楽しくなるのではない?」という下りは僕の個人的趣味からの表現なのでお許しください。


「いつまでも姿勢分析で留まってんなよ!先進もうぜ!」っていう、どちらかと言うとマッチョな発想のセミナーです。


ですから、「経験値をまるごとコピペしてマニュアル化する」からと言って、「チョーわかりやすいセミナー」だとは思わないでくださいね。


とにかく、遮二無二(しゃにむに、って読むんだけどこの言い方が通じるかどうかはとても不安…^^;)、前に進みたい!ってゼラピスト向けのセミナーです。




クリニカルリーズニング-パターン認識の別の例

先日、お目にかかった小脳出血のクライエントの話。


①事前情報:60代 女性 小脳出血後遺症 臨床検査技師 麻痺は重度ではないが、  

    自宅でゴロゴロ寝てばかりいる。病識が低下? 退行しているような印象。

    MMSEで、短期記憶の得点が低い。


②第一印象:治療台に座って足をブラブラさせている。受け答えが、「え~?、それでねえ、わかんない、何も問題ないで~す」など、知的に低くなっているように感じる。


③客観的情報:歩容は、歩幅が狭くフラフラと歩く。企図振戦は認められないが、手指は不自然に屈曲。座位姿勢は円背気味。背中を伸ばすよう伝えると身体を起こすことは出来る。

インタビューで、「身体に問題は無い」と言っているので、なぜ通院しているかを問うと、「運転免許がほしい。免許があれば復職できる」と。

将来への見通し、過去の経験など一通り聞いてみるが、最初の一言は「憶えていない」と答える事が多い。

インタビュー中の、姿勢の変化や表情、返答内容から「現実に思考していない」様子が認められる。


④インタビューの推移から、認知機能の低下を予想した。認知機能の低下とは、ざっくりいうと、情報の取捨選択が上手くできていない、という意味。

そこで、セラピストも子供のような口調に変えて、日常生活の話から、「今、何をしているの?何が上手く出来るようになったら嬉しい?」と聞いてみた。すると、思いがけない答えが返ってきた。「上手くできないことがわかっているからやる気が起きない。」と。

「ああ、そうなんだね~。じゃあさ、今何がもう少しうまくできるようになるといいかなあ…。」と、誰に言うともなくひとり言のように伝えてみると、「丸が上手く書けないんだぁ。あとね、歩くときフラフラするんだよねぇ。なんか、頭がボーッとしている気がするの。」と、色々語りだしてきた。


⑤クリニカルリーズニング

 観察から得られた情報と疑問: 

  ① 身体的にはもっと動けそうなのに、動くという選択をしないのはなぜか?

  ② 認知機能は低下しているようだが、現実見当式は残っている。「上手くできない」

    と理解しているのはなぜか?

 解釈:

  ① (丸というのは、評価で図形の丸を書いた事があるということ。それが上手く書け

     ないと言っている)認知の低下があるということは、意味のない表象が苦手とい

    うこと。課題に、具体的な意味をもたせてみたら上手く言った感が得られるかも。

  ② フラフラしてしまうのは、小脳系の問題としては有り得る話。運動前野と小脳ルー

    プを使って練習してみるのはどうだろう。


ここで、「頭がボーッとしてしまう」についての考察を加えます。

「パターン認識」では、「情報の特徴抽出、が識別-認識の本質である」としています。つまり、「認識とは、不要な情報を捨てること」だというのです。

ってことはだ。このクライエントの認知機能が低下していると見えるのは、「情報をすべて頭の中に入れてしまいアップアップしている状況なのだ」と理解できるのです。


そうであるなら、治療介入は、①情報(感覚)を明確に!②結果の予測と結果の一致を確認する!③何をする、何をしない をはっきりさせる!

って、アプローチが必要なわけです。


まあ、治療介入の経過は書かないけれど、結果は上々!「歩く姿も良くなり、字を書くことに躊躇がなくなり、通院する目的を共有すること」ができました。

帰り際、クライエントが「あ~、今日は楽しかった~!また来ますね~!」といって、お帰りになったことが一番良かったですねえ。


スキルアップセミナー「パターン認識でクリニカルリーズニングを学び問題解決能力を鍛えよう!」では、こんなクリニカルリーズニングが出来るようになって、具体的な治療場面を構築する時間を設けたいと思っています。

        

とにかく前進あるのみ!って気概のあるセラピストの皆さん。

ナイトセミナーにご参加ください!


※参加申込は、info@willlabo.com まで

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